【理解すべき!】「9月入学制」でなにがどうなる?

2020-05-06

9月入学を理解しよう

2019年12月に中国武漢で発症した「新型コロナウイルス」ですが、2020年1月になり日本に広がってきました。
じわじわと国内で感染拡大していく中、4月に発出されが「緊急事態宣言」と同時期に発動された「全国休校宣言」が発動しました。

早いところでは3月の末の卒業式シーズンから始まり。4月の入学シーズン。
そして、現状5月中も「緊急事態宣言」の延期する方針が決まりました。それに合わせて、休校の延期も続く裏で「9月入学」の提案があがってきています。

海外では一般的な「9月入学」ですが、日本では「4月入学」が通例として実施されてきました。
賛否ある「9月入学」に関して見てみることにします。

日本はなぜ4月入学なのか

世界的には9月入学がグローバルスタンダードといわれているのですが、なぜ日本は4月入学が主流なのでしょうか?
グローバル教育が叫ばれている現代において、ガラパゴス教育となってしまっているのでしょうか。

明治時代は9月入学

寺子屋や藩校といった江戸時代には、明確な入学時期ということが定められていませんでした。
その後、西洋教育が導入された明治時代の初期の頃になると、「9月入学」を主流とする学習塾も多かったようです。

高等教育では、ドイツやイギリス等をお手本にしていたため、現在の東京大学にあたる東京帝都大学でも9月入学となっていたようです。

4月入学になった背景

4月入学になっている理由としては、政府の税収入と関係性があるようです。

国の会計年度とは、歳入・歳出の区切りを1か年として1会計年度となっています。
明治時代は農家が多く、当時の政府の税収入は「お米」でした。秋に収穫したお米を換金し、納税されてから現金予算として編成するには、1月開始では間に合いませんでした。

そのため、財政法で国の会計年度は「4月1日から翌年の3月31日」と規定されました。
予算編成を考慮した際に、4月入学としたほうが都合よかったと考えられます。

海外の9月入学の背景

日本が4月入学となった背景は、税収入による財政法の影響を受けていることがわかりましたが、海外で主流となっている9月入学の背景を見てみましょう。

海外の9月入学も日本と同様に、「農業」が関係しています。日本のようにお米ではないですが、海外では7月~8月に収穫する農作物が多かったようです。そのため、農業の過程では収穫時期は子供も含め家族総出で収穫を行います。
その結果、農家が閑散期となる9月に入学時期を定めることが都合がよかったようです。

9月入学で変わること

9月入学になることで、多くのことが変わると考えられます。
「入学」にフォーカスされていますが、9月入学になることで受ける影響とはどういったことがあるのか見てみましょう。

細かい内容に関しては、個別で今後掘り下げていきたいと思いますが、今気になっているポイントを少し考えてみましょう。

学年単位の考え方

1学年の起点は、「学校教育法」という法律で定められています。
例えば、幼稚園は4月1日から翌3月31日の期間で、満3歳となる子供を受け入れることになっています。小学生、中学生の義務教育においては、同様の規定が使われます。

そのため、9月入学に変更となると、現在通園・通学している子供達への混乱は避けられないでしょう。

例えば、4月入学の小学2年生の子供のクラスを9月入学の基準に変更すると。1学年は、9月1日から翌8月31日の期間に変更となることが予想されます。
4月1日から8月31日の2年生の同じクラスのお友達は、1年生ということになります。
また、同様に4月1日から8月31日までの3年生のお友達は、同じ2年生の同級生となります。
※正確には1日ズレますが、わかりやすいためこのような表記にしてあります 詳細参照

では、今1年生の4月1日から8月31日の子供はどうなるの?卒業してしまった子供は?

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分かったかと思いますが、大きな影響が出るのは、4月1日から8月31日の期間に誕生日がある子供たちです。

教育熱心な親御さんの場合、4月の早い時期に出産時期を調整されているご家庭もあるかと思います。このような計画も変更になってしまいます。

教育カリキュラムの変更

当然ですが、1学年での教育カリキュラムは決められています。

4月に入学もしくは進級する生徒を見定めたカリキュラムとなっているため、9月から同じカリキュラムで進めるとなると教育のタイミングにズレが発生してしまうことになります。
つまり、教科書の改修・変更が発生します。教科書として使用できるようになるまでの期間は、おおよそ3年程度かかります。

1年目:著作編集
2年目:文部科学大臣による検定
3年目:教育委員会による採択
3年目:教科書供給業者による製造・供給
4年目:教科書として使用開始

この流れを考えると、教育カリキュラムの改修・変更が思っている以上に大変であることが理解できるかと思います。
もちろん、法改正や緩和があればスムーズに切り替えができるのかもしれないですが。教育提供する先生方の苦労ははかり知れません。

入園・入学準備やお金の問題

入園・入学の準備にも少なからず影響ができます。

例えば、来年の4月に入学予定のご家庭はどうでしょうか?
ランドセル選びから、入学準備までの計画が崩れてしまいます。また、突然今度の9月入学開始となった場合、ランドセルは間に合わないですよね。

我が家の場合「2学年差」の兄弟ですが、9月入学となると我が家の場合の兄弟学年差は「1学年差」となる計算です。
そうなると、中学受験を考えている我が家では、教育にかけるお金の計算がズレてきます。

考え方によっては、教育にかけられるお金の問題も深刻だと思います。

9月入学の「メリット」「デメリット」

最後に寒暖にですが、9月入学におけるメリットデメリットを確認してみましょう。
もちろん、9月入学に関しては賛否ありますね。100%すべての子供を救うことは、はっきり言って無理だと思います。どこかしらに歪(ひずみ)は生まれてしまうと思います。

メリットデメリットをしっかりと理解したうえで、子供にとってのメリットを最大限に生かせるように。また、デメリットを最小限に抑えられるように。
今から少しずつ考えておく必要はあると思います。

メリット

新コロナウイルス対策における、「休校」による学力の遅れを取り戻すことができる。ただし、この後れを折り戻すことができるというメリットは、今回のみのメリットになりますね。
ただし、そのためには多くの課題を乗り越える必要がありそうですが。。。

グローバルスタンダードに合わせられる。教育や社会自体がグローバル化している昨今、3月卒業で4月入学・入社となると、日本国内だけであればタイミングのズレはありません。

しかし、世界的にみると8月末卒業で9月入学・入社に合わせることで、留学や海外企業への就職という動きもより考えやすくなります。

入試時期の子供の健康管理が、容易になることもあげられます。
4月入学の時期に合わせた入試時期は、インフルエンザウイルスが蔓延する時期です。受験を控えた過程では、かなり神経質になる季節だと思います。
それが、9月入学になれば夏の暑さは気になりますが、最悪受験できなくなるようなリスクの大部分は避けられると考えられるので安心ですね。

デメリット

多くのデメリットが出てきていますが、総括すると「準備が整うのか?」に尽きると思います。

子供側の準備
学年わけはどうなるのか?
受験はどうなるのか?

先生側の準備
学習カリキュラムの準備は間に合うのか?
教材の変更と情報更新はどのようにするのか?

社会の準備
入社時期・代謝時期の変更
就職活動時期の変更

このほかにも、多くの準備が整っていなことがあげられます。このあたりの懸念点は、別途個別で掘り下げていく予定です。

まとめ

個人的には、ミニマムスタートでもよいと考えています。
すぐにできること、1年以内にできること、2年以内にできること、3年以内にできることのように、3か年計画くらいのフェーズに分けて進めていくことで、スムーズとはいかないまでも大きな摩擦を生まずに進められるような気がします。

現時点(2020年5月時点)では9月入学に関しては「未決」ですが、これからも情報にアンテナ張っておく必要はありそうです。

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